者 奎通

sinyoung2006-08-06


者 奎通
 1943年(昭和18年)4才のとき家族と共に渡日、終戦後帰国しようとするも台風や朝鮮戦争のため帰国できず、日本にとどまる。
 歌人であり、俳人でもある。月刊誌「KOREA TODAY」には4年前から「在日の詩」欄を執筆。自身の短歌を二首ずつ載せその時代背景について解説されている。在日の心を見事に表現している。又、1987年より2003年にかけては「韓寺を巡る会」を主宰し、1987年から2003年まで16年間100回にわたって様々な場所を訪問。現在旧猪飼野に在主。

以下の歌は猪飼野を読んだ歌である。


誘惑の匂ひあふる店先を
覗きつ夕食のコリアタウンゆく


同胞のあまたの苦役伝え聞く
平野運河を今朝も渡りき


生きつづく朝鮮市場の国訛り
済州道にありては知る者もなし


炎暑くるきざしを受けつ今朝も又
朝鮮市場に喧騒楽しむ
 
猪飼野の名称消えて久しきも
街は変わらず渡来の史ある