① 猪飼野地名変更

この地名は1973年2月1日に町名変更により強制的に消滅した名前である。
しかし、ここは日本の中の韓国・朝鮮と言われるように、朝鮮半島とは極めて深い関わりを持ってきた場所である。
この一帯は古代日本に文化の黎明を持たらした渡来人の住んだところであり猪飼野と言う地名は日本書記に由来したものである。
そして、近代に於いては祖国を離れざるを得なかった人々が着の身着のままで住み着き、蔑視と差別、貧困の中でたくましく生きてきたのがこの猪飼野である。
中にはその暗いイメージのために町名を変更した方がよいと主張する人もいるだろう。
しかし猪飼野に在日韓国・朝鮮人の存在を支えた民族の核があるとすればその名を行政レベルで消し去ることは極めて問題があると思う。
国際化、共生の時代と言われる今日、過去を見つめることができるためにもこの地名は必要だと考える。
行政的にはなくなったとしても、これからもこの地名を使って行きたい。
なお、この地名を残そうとする保存会という組織もあり、実際に幾つかの地名は残されている。
私がこの一帯をまわって次のようなものを発見したので写真と共に紹介したい.